第84号 法政大学理系同窓会報を8回に渡り,毎週月曜日に公開していきます.
研究室紹介
デザイン工学部特集
都市環境デザイン工学科
鋼構造研究室森 猛教授
鋼構造研究室では、重要な社会資本の一つである橋梁などの鋼構造物を合理的に設 計し、長期間安全に維持するための基礎的な研究に取り組んでいます。特に、溶接継 手の疲労破壊に関する研究を中心に行っています。具体的には、実構造物を模擬した 小型試験体を用いた疲労試験や、有限要素法プログラムを用いた応力解析などを行っ ています。
毎年恒例の夏合宿では、2泊3日で法政大学セミナーハウスに行き、中間発表、バー ベキューなどをしています。中間発表では一人15分間程度の発表を行い、先生から研 究内容や今後の研究の進め方について指導をしていただいています。また、学生同士 が他人の研究にも興味を持つようにするため、学生からもどんどん質問させるように しています。2日目の夜のパーティーでは、学年の枠を越えて楽しんでいます。その甲 斐あって、毎年合宿以降は研究室がアットホームな楽しい雰囲気になっています。
(修士2年 長田 樹)
システムデザイン学科
人間・社会環境デザイン研究室 大島礼治教授
本研究室では、社会に内在する問題に対し学生ならではの視点で切り込むことで、 類型を破る製品・システムの開発を目標としています。単なる製品のデザイン開発だ けでなく、人々が気付かない新しい価値の創出を目指します。扱うテーマは、林業・ 農業・漁業などの1次産業が抱える問題、スポーツや高齢者への怪我の防止、近代都 市に内包する見えない危険、災害時に身を守るシステム、自然界から教わるカタチと 理論など、テーマは多岐にわたります。1テーマに対し少人数(1〜3名)のグルー プで研究に取り組んでおり、問題の発見から、調査・検証、アイデア展開、模型の作 成や使用環境の提案まで、製品開発のプロセスを一貫して担います。産学協同を特徴 としており、数ある協力企業から適切な技術力を併せ持つ企業を選定し、学生が主体 となり研究を進めます。主体的に動き、視野を広く持ち活動することをモットーに、 日頃から未来を見据える力を養っています。
(4年 尾島 佑)
情報マネジメントデザイン研究室 西岡靖之教授
情報マネジメントデザイン研究室には3年生10名、4年生11名、M1生2名、M2 生4名の計27名が在籍しています。
研究の大きなテーマはITによる企業の業務改善や経営改善です。業務の改善を行 うためには、企業の業況を詳しく知ることが必要です。そのために、本研究室に入っ た3年生は特定の企業について分析することから活動を始めます。それにより浮き彫 りになった課題点への改善案を考え、それらを実現するためのシステム開発を行いま す。初めにこのような課題をこなすことで、現状をより良くするために何が必要か試行 錯誤する力やそれを実現するための技術力を身につけることができます。
また、今年はAndroidのアプリケーション開発も行いました。次々と新たな挑戦を することも本研究室の特徴だと思います。
しかし何と言っても、本研究室で1番育つのはメンタルです。教授に何度も心を壊 されかけることにより、卒業時には社会でも折れることない強靭な精神力を宿してい ます。
(4年 植松大貴)