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第83号 法政大学理系同窓会報を11回に渡り,毎週月曜日に公開していきます.

東北の震災と大津波からの復興 

 
 この夏、私は東北地方を10日間かけて車で旅をしました。岩手出身の妻が震災後の故郷をしっかり見ておきたいと言う一言が発端でした。私自身は四国の出身ですが、国難とも言われる災害の状況を目に焼き付けておきたいと思い、この旅を決めました。
 TVや新聞では今でも毎日のように、大津波の様子やその爪痕を報道しています。津波の被害が甚大だったため、映像と共に大きく報道されていますが、実は地震による被害は、より多くの地域で発生していました。それによる道路、鉄道、電気、水道などのライフラインへの被害は日本の災害史上未曾有の規模になりました。
 岩手県田老町(現在の宮古市田老地区)には「万里の長城」と言われた有名な防潮堤がありました。この堤防は高さ10m以上、総延長1,350mで、町を取り囲むように建設されていました。今回の大津波はこの堤防もやすやすと乗り越え、町を破壊していきました。東北沿岸部の町々は同じように次々に大津波にのまれていきました。
 地震で、各地に火災が発生し建物を焼き尽くした所もありました。東北自動車道をはじめ多くの道路は寸断されました。JRや各地の鉄道も大きな被害を受け未だに復旧できない所もあります。
 ライフラインの回復のための作業は震災直後から始まりましたが、街づくりや産業の復興は未だほとんど手つかずで、実際にはこれからという状況です。これまでも、これからも復興の大部分は理工系の知識と技術が欠かせません。
 被災地で復興に係っている技術者の中に我が法政大学理系同窓生が少なからずおられると思います。復興過程の中心に法政大学理系同窓の士が活躍されている話が聞ければこれ以上の喜びはありません。


がんばろう、法政理工系!

 
 131年の悠久歴史と伝統を持つ法政大学は41万人以上の卒業生を社会に送り出し、国内外の各 分野の第一線で活躍され、数多くの著名卒業生も輩出されてきました。卒業生は本学の無形の財産であり、本学の自由と進歩の学風に基づく教育理念から養成された優秀人材に対する社会評価の対象でもあります。それは本学の受験者数は大規模私立大学の中でも毎年、リードしている実績にも反映しています。本学の先輩による理工系分野の開拓は小金井キャンパスを根拠地に、1944年の航空工業専門学校と1950年の工学部創設から67年の歳月を経ちまして、本学創設以来の長い歴史からおよそ半期に相当します。
 私が2001年4月に小金井キャンパスに就任して以来、小金井キャンパスの目覚ましい発展を実感しました。情報科学部の設立から、工学部からの再編で生まれるデザイン工学部(市ヶ谷キャンパスに移転)、生命科学部及び理工学部の誕生まで、法政大学理工系学群の骨格がほぼ完成しました。また、教学研究の施設として従来の南館、西館から、新たに新管理棟、東館、北館が新設されました。校庭は一新して、在学生及び教職員の学習・研究・管理環境は変わりましたが、理系同窓会の先輩の方々がかつてここで奮闘していた歴史は後輩在学生にとって法政精神高揚の励みとなるでしょう。
 5万人以上の卒業生を有し、45年の歴史をもつ工学部同窓会は法政大学理系同窓会で継承します。本学の四つの理工系学部の各学科同窓会や各地域同窓会を舞台として、同窓会報の発行やホームカミングデーの実施など様々な活動を通して、本学理工系出身者の絆を強化させ、総合大学としての本学の理工系分野の一層の発展と社会評価の向上に貢献されると信じています。
 一緒に頑張りましょう、法政大学の理工系。


祝「法政大学理系同窓会」発足

 
 「法政大学工学部同窓会」は発足してから45周年を迎えました。
 大学関係者や卒業生の皆さまの多大なるご支援とご協力により永きにわたって活動できましたこと心より感謝申し上げる次第です。
 法政大学の小金井キャンパスも教学改革にて新しくなりました。工学部から理工学部が誕生し、生命科学部、情報科学部も新たに創設され、市ヶ谷キャンパスに展開されたデザイン工学部も含めて今後の法政大学の益々の発展が期待できます。
 この教学改革に伴い、永きにわたって歩んできました「法政大学工学部同窓会」を継承して新しい学部も含めた「法政大学理系同窓会」が発足しました。旧工学部同窓会を継承しつつ更なる発展が期待できるものと思われます。
 法政大学理系同窓会総務委員会も組織委員会、広報委員会、財務委員会との連帯のもと、新たな組織、企画づくりがスタ-トしております。これからも卒業生皆様の更なるご協力とご支援を得ることにより、この新たに発足した「法政大学理系同窓会」の発展を祈念する次第です。