第80号 法政大学工学部同窓会報を12回に渡り,毎週火曜日に公開していきます.
同窓会報80号に寄せて

工学部同窓会の会報が80号を発行することは、同窓生一同とともに心からお慶び申し上げます。 工学部同窓会は、1966年(昭和41年)10月2日に品川東京観光ホテルで結成大会が開催され創立しました。会報の第1号は1966年(昭和41年)10月20日に発行され、今回の発行で80号を迎えます。 同窓会も今年(2010年)10月で創立44年になります。これまで会の発展にご尽力下さいました先輩諸兄、ご支援並びにご指導賜りました各学科の教職員の方に改めて敬意と感謝を込めて厚くお礼申し上げます。 会報の第1号には、同窓会の結成に至る敬意が詳細に記載されております。 工学部同窓会の大きな特徴は、各学科の学問的特徴と気風も発想も大きく違い、その発展の歴史を反映した、個性的集団の連合体組織として結成したことが記録されております。 現在もこの組織体を継続し活動を展開しており、法政大学ではもっとも歴史のある学部同窓会として一目を置かれております。 文系では社会学部同窓会が、昨年(2009年)に創立20周年を迎えたのが、一番古い同窓会のようです。 工学部同窓会の各学科同窓会では、関西同窓会が今年で53年、電気同窓会と経営同窓会が52年、土木同窓会が51年、機械同窓会が準備会から51年、建築同窓会が44年になります。工学部同窓会は、(2011年)10月で創立45年を迎えますので記念行事を企画したいと考えております。 同窓会報は、半世紀に渡る歴史の経緯を克明に記録した貴重な資料であり、改めて歴代の会長と広報委員には敬意を表します。 近年、工学部同窓会の大きな課題は、会費納入会員が大幅に減少しており、これまで約3万名の卒業生に会報を送付してきましたが、財政上の問題から断腸の思いで2009年(平成21年)6月から会費納入会員者(終身会員者を含む)のみに会報を送ることを第131回理事会(2008年6月6日開催)の承認を得て実施しております。悪しからずご理解の程お願い申し上げます。 工学部は学部の再編成により、2011年4月から理工学部とデザイン工学部(既設)などに変わりますので、同窓会組織の再構築をいたします。 基本的には、現在の工学部同窓会の組織を母体として「理工系の同窓会組織」を所存する一方、法政大学全体の卒業生組織とした「新卒業生組織」に移行することが大学と校友連合会等で協議が進められております。 いずれにしても「母校の発展」を願いつつ、法政大学を卒業した「縁と絆」を深める活動を発展して参ります。合わせて、大学・同窓生・在校生への情報を発信する場として、会報・HP等にご投稿をお待ちしております。 今後とも、工学部同窓会を宜しくご支援ご協力賜りますよう重ねてお願い申し上げます。
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機械工学科創立65周年・機械工学科同窓会創立50周年記念事業開催!! 6月19日(土) 午後2時から小金井キャンパスで
 機械工学科卒業生の皆様には、益々ご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。 2010年も早3ヶ月が過ぎ、年度末・年度初めの何かと忙しい日々をお過ごしのことと思います。 さて、皆様ご承知のとおり、本年は、同窓会設立準備会が開催された1959(昭和34)年から51年が経過するとともに、準備会開催の2年後(1961年)の同窓会設立から、この10月で50年目を迎える記念すべき年にあたります。 このため、同窓会においては、昨年から50周年記念事業の開催に向け、実行委員会を立ち上げて準備を進めてまいりましたが、この1月に、実施日や開催場所など、事業の実施にあたっての基本的な内容について、臨時理事会を開催し、同窓会組織として正式に決定をいたしました。 50周年の記念事業が成功するか否かは、一人でも多くの同窓生の皆様にご参加をいただくとともに、参加された皆様に「来て良かった。」と感じていただくことが何よりと思っております。 小金井キャンパスでは、一昨年秋に東館がオープンし、現在は、私たちが慣れ親しんだ教室棟も解体され、その跡地に、来年春オープン予定の北館の建設が進められております。 今回の50周年記念事業は、時代とともに変化している母校をご覧いただく良い機会であると同時に、懐かしい旧友との再会、さらには、学生時代の恩師に出会える又とない機会でもございます。皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。
工学部機械工学科同窓会創立50周年記念式典開催案内 1 日時及び会場:2010年6月19日(土) 小金井キャンパス 《記念式典》 午後2時より(午後1時より受付します)、西館マルチメディアホールにて 《祝賀会》 午後4時より(予定)、東館学生食堂にて 2 会費:卒業生8,000円、同伴者5,000円 3 参加の申し込み方法 参加の申し込みは、次のいずれかの方法により、6月10日(木)までにお願いします。 (1)下記の必要事項を記入のうえ、FAXで工学部同窓会事務局へお申し込みください。 《申込先FAX番号》 042-387-6385 (2) ハガキに必要事項を記入し、次の宛先へご郵送ください。 《必要事項》 ・「機械同窓会50周年記念式典への参加」とお書き下さい。 ・氏名 ・卒業年度 ・参加者人数 ・連絡先(電話番号) 《宛 先》 〒184-8584 小金井市梶野町3- 7- 2 法政大学工学部機械工学科 事務局 宛 (3) 電話で上記②の必要事項を事務局へご連絡ください。《申込先電話番号》 042-387-6385 (4) メール 以下のメールアドレスに上記必要事項をお送り下さい。 kawakami@hosei.ac.jp (迷惑メール防止のため,お手数ですが,メールアドレスの@を半角に変えて送信下さい。) |
第27号 法友工体連会報を4回に渡り,毎週火曜日に公開していきます.
活躍する工体連OB 11 巣立って38年 空手部OB会“水月”会長 福田 正勝(空手部 ’72 )
早いもので大学を卒業して38年が経過しています。昨年還暦を迎えました。私が働いている建設業の世界でもたくさんのことが隔世の感があるほど様変わりしています。失われていく美しい慣習がある反面、新しく生まれ変わって誠に便利なものもあり、一言で語ることは出来ません。どの業界でも同じ様なことがあるのではないでしょうか。 学生時代、建築学科の学生であると同時に空手部の部員として過ごしました。どちらかというと空手部の部員として過ごした時間の方が多かった様に感じます。人生のたった4年間の大学生活ではありますが、この時間が後の私の生き方に相当影響を与えております。空手部で諳んじた“五条訓”は今でも私の心の中で生きています。サラリーマンの宿命で私もご他聞に漏れず、色々な土地で生活しましたが、そのところどころで空手部はもとより工体連の先輩諸兄、同輩、後輩の皆様との交流があり、とても嬉しく感じております。 今回図らずも寄稿の機会を与えて頂きました。大学で教えて頂いた建築関係の仕事に従事することになった訳ですが、小職が3年ほど前、建設会社の社員として、または単なる建築技術者として、普段考えていること、感じていることを、趣味で書き綴った拙書“頑張れ土建屋”という本の中から抽出して何点か書かせて頂きます。 “ものをつくる喜び” 建築技術者の仕事には、ものを作っていく喜びがある。何も無い更地に設計図に基づき、建築物を作っていく。大勢の職人さんと手を携えながら建物つくりに邁進する。基礎、地下、1階、2階とどんどん積み上っていく。 はっきりと目で見て進捗が確認出来るということほど、精神衛生上すっきりすることはない。建物を作ることはそれほどたやすくないが、こうした分かりやすさがとても魅力なのだ。計画段階から参加し、工事期間を経て、完成した建物を引き渡す。それだけで満足しているのに、そこでお客様から一言お褒めの言葉を頂いた時などは、今まで苦しかったことなど忘れてしまうほど嬉しい。 ついでにもう一つ。何年か経って自分が携わった建物を訪れたり、何かの用事でその建物のそばを通ったり、電車からその建物が見えたりする。そんな時決まって胸の高まりを覚える。昔好きだった女性に会う様な嬉しいトキメキなのだ。これも我々の持つ素晴らしい特典なのだろう。 “名刺はタテ書き?ヨコ書き?” ある会社の社長さんとお会いした時である。私が名刺を出したところ、その方がこう言った。“私は横書きの名刺は大嫌いなんだ。親の遺言でね。名刺を横書きにすると会社が横になる。つまり倒れるんだよ” 私の名刺が横書きになったのは平成3年(1991年)に赴任した現場からであった。建設業の3悪条件である3K(きつい、きたない、きけん)を払拭すべく建設会社各社も様々な企業イメージアップの試みをしていたころである。名刺を各社が横書きにし出した頃から(丁度バブル倒壊)建設業の苦しみが始まったことは間違いない。 この話は全くの偶然で、そんなことを考えること自体馬鹿馬鹿しいとも思うが。こんな話を忘れかけていた頃、全く別の会社の社長さんから同じ事を言われた。私は妙に共感してしまった。ハード、ソフト共に元に戻す事は、ほとんどの場合出来ない事が多い。でも気分一新、元気であった昔に戻れる意味で、全社員の名刺を縦書きにしてみたら良いのではないかと考える。 “K.K.D(経験、勘、度胸)の復権” TQCの導入を建設業各社がこぞって宣言した頃の事である。我々の会社でもTQC教育が行われていた。その中で“KKD(経験、勘、度胸)だけで現場をやってはいけない”というフレーズが教育の中でもとびかった。本来は“KKDは必要で重要なことなのだが、それだけで現場をやるのではなく、常に科学的にプロセスを管理して、現状の悪さ加減をデータで把握し、改良点を追及していこう”というのが主題であったはずなのに、“KKDで仕事をやる人は古い人で悪い人である、近代的に仕事を進めるにはKKDは不要である”、というような雰囲気が出来上がっていった。 そして徐々にではあるが、宝物のような経験を持ち、もっともっと仕事にその経験から得たものを主張してしかるべき人達が、この雰囲気のためにあまりものを言わなくなっていった。 特に現場で指揮を取っている人にとって、KKDはなくてはならない必要条件である。当然ながら十分条件ではないということである。KKDを軽んじる風潮は是正されるべきで、こうした事項の復権がない限り、建設現場は消化されないデータの山となり、その魅力をますます失っていくだろうと思う。 “土建屋人生と空手道” 忙しい建設会社社員の傍ら、私が学生時代からずっと続けてきたのが空手道である。かかわりは大学のOBとしてであった。 この年齢になって“私は空手道が好きなのだ”とつくづく感じる。練習にも参加して過ごしてきたのだが、段位も学生空手道連盟からと大学生時代とOBになってから母校から頂いているだけで、審判も正式な資格を取得するところまでは突っ込んでいない。建設会社の社員としては時間的制約の中で良くやってきたのではないかと思う。 そんな私にもごほうびはある。息子が空手道をやっており、現在社会人になっているが、大学生の時から私の友人である先輩後輩諸兄にとてもかわいがってもらっていることだ。二人で空手をやることがあるが“親子で空手をやるなんて羨ましいね”と体育施設の管理人さんに言われることもそうである。また、もっと嬉しいのは、女房が“夫と息子の道着を洗濯して、物干しに干すことは何か微妙に嬉しい感じがする”と言ってくれたその一言である。 我々建築技術者にもたくさんの違った能力を持つ人がいる。バランス感覚と技術センスが良く、難しい仕事も何事もなかったようにこなしていく人もいるし、何をやっても遅く愚鈍で、傍目に見ていても心配になるほどであるが、何を言われようが粘り強くコツコツとやっていく人もいる。両極端をあげたが、数え切れないほど千差万別の人の能力があり、それが会社で定められたルールに基づいて仕事を進めている。どんなに能力が高くても、スキのない進め方で完璧にやろうとしても、全ての角度から見て満点というのはないのであって、自分の能力を知り、その能力の中で粛々と積み上げていくことが、肩の力の抜けた素晴らしい生き方だと思う。 私が愛する空手道を例に挙げて語りたかったことは、私の目標が“気が優しくて不器用で、運動神経が劣る人間がやりぬく、味のある型(空手道の)である”ということだ。 こんなことを考えながら38年が過ぎました。私を育ててくれた大学の先輩同輩後輩限らず、多くの友人、そしてわが家族に感謝しております。 現在私は三井住友建設株式会社で取締役常務執行役員として建築管理本部、設計本部、技術研究開発本部、調達の4部門の管掌役員と東京建築支店長を拝命して、お陰様で忙しく元気にやっております。工体連に関係する全ての皆様のご活躍とご健勝を祈念致します。
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